タイ・バンコクで生活するにあたって鉄道を利用する方も多いでしょう。バンコクで生活する場合、日常的には市内の都市鉄道であるBTSやMRTを使う機会が多いと思いますが、タイ全土を走る国鉄（SRT）についても知っておく必要があります。バンコク以外の都市へ電車で行く場合は、この国鉄を使うことになりますので、基本的な情報をチェックしておきましょう。

タイの鉄道事情をおさらい

まずはタイ全土とバンコク市内の電車事情をおさらいしましょう。

バンコク市内を走る都市鉄道

BTS（高架鉄道）

サイアムやスクンビット、シーロムなどのバンコクの主要エリアを結ぶ高架鉄道がこちらのBTS。BTSとは運営会社の「Bangkok Mass Transit System Public Company Limited.」の頭文字をとった略称です。バンコク市民の日常的な生活の移動手段として広く使われています。

MRT（地下鉄）

もうひとつの都市鉄道が、バンコク・メトロとも呼ばれるバンコク市内の地下鉄です。ブルーラインとパープルラインの2つの路線があります。

タイ全土を走る国有鉄道

SRT（タイ国鉄）

バンコクとタイ全土の主要都市を結んでいるのがタイの国鉄SRT。SRTとはState Railway of Thailandの略です。上記でご紹介したBTSとMRT以外の鉄道は原則として全て国有です。

その他、スワンナプーム国際空港とバンコクの中心部をつなぐARL(Airport Rail Link)があり、こちらもタイ国鉄によって運営されています。

BTS、MRT、国鉄、ARLをカバーしたバンコク内の鉄道路線図がタイ観光庁の公式ページにアップされていますので、参考にしてみてください。
https://www.thailandtravel.or.jp/transportation/

タイ国鉄の主要路線

タイの国鉄SRTはバンコクを起点に、タイ全土の主要都市を結んでいます。 主要路線としては

・チェンマイへ向かう北本線
・スンガイコーロックへ向かう南本線
・ノーンカーイへ向かう東北本線
・アランヤプラテートへ向かう東本線

があり、バンコクを中心に、東西南北に路線が伸びているイメージです。

タイ国鉄SRTのバンコク内主要駅

クルンテープ駅（フアランポーン駅・バンコク駅）

バンコク最大のターミナル駅でタイ国鉄の主要幹線の中心・起点駅として位置づけられているクルンテープ駅。タイ国鉄での正式名称はクルンテープ駅ですが、ガイドブックや観光案内ではフアランポーン駅（またはフワランポーン駅）と表記されています。さらに、バンコク駅やバンコク中央駅と表記される場合もあるので注意が必要です。

トンブリー駅

フワランポーン駅に次ぐバンコク第2のターミナル駅とされているのがトンブリー駅です。南本線の起点となる駅で、南部方面行きのローカル列車の発着駅となっています。

タイ国鉄利用のポイント＆注意

座席種類と乗車料金

タイ国鉄の座席種類は1等車・2等車・3等社に分かれています。料金は固定ではなく運行距離・列車の種類・座席の種類・その他追加料金によって変動します。タイ国鉄の公式サイトで出発地と到着地などの必要な情報を入力すると、料金を確認することができます。

チケットはオンラインで予約できる

「e-TSRT」と呼ばれるシステムを使えばチケットをオンライン予約することができます。ただし、予約可能なのは一部路線のみなので注意しましょう。また、スマートフォンでの画面表示ではなく、紙に印刷したチケットが必要とされています。

レッドライン開業でますます便利に

2021年8月、タイ国鉄は「レッドライン」と呼ばれる都市鉄道を新規開業。老朽化が目立った国鉄路線を近代的な通勤路線に進化させるための「都市鉄道マスタープラン」に沿って建設されました。
レッドラインは「ダークレッドライン」及び「ライトレッドライン」と呼ばれる2つの路線からなります。バンコク郊外からの通勤路線としての役割を担うと共に、ドンムアン空港へのアクセスも改善されることになります。鮮やかな赤色が印象的な新型車両は、日立製作所が設計・製造したものです。

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