タイ・バンコクの大学事情!タイの大学ランキングも
2022/01/19
タイにはバンコク大学という有名私立大学があるのをご存じでしょうか。タイでは私立大学の御三家の一つで、バンコク大学を知らないタイ人は少ないでしょう。
タイが学歴社会であることはよく知られていますが、タイの大学のレベルがわからない日本人は多いと思います。タイの大学への進学やタイへ語学留学を検討する場合、タイの大学ランキングや偏差値、学費などを知っておきたいですよね。
この記事では、タイの学校体系やタイの大学ランキング、偏差値、語学留学、学費などの情報をお伝えします。
タイの学校体系
タイでは5月に入学式、翌2月に卒業式が行われます。以下では、各年齢における教育体系を解説します。
就学前教育
義務教育がスタートする前の3歳~5歳の幼児は、幼稚園や初等学校付設就学前学級、保育学校医などの場所で教育が行われます。
日本の幼稚園や保育所と同じような教育が行われ、タイでは在籍率は70%を超える程度です。
義務教育
日本と同じようにタイの義務教育は、満6歳から15歳までの9年間です。義務教育は初等教育6年間(初等学校)と中等教育3年間(前期中等学校)と法律で定められています。日本の小学校、中学校と同じです。
16歳からは進学するかどうかは任意ですが、15歳までは親には子どもを学校へ通わせる義務があります。正当な理由もなく、親が子どもを学校へ通わせない場合は法律違反として10000バーツ以下の罰金刑で処罰されます。
初等教育
日本の小学校に相当する初等教育は、日本同様6年間です。就学率は100%を超えています。初等学校の教育課程を修了すると、初等教育修了証がもらえます。
前述のとおり親は義務教育の対象年齢の子どもを学校へ行かせる義務があり、適当な理由もなく子どもを学校へ行かせないと罰金を課されます。
「適当な理由」とは、以下のようなケースです。
・ 子供の身体または精神に欠陥がある場合
・ 子供が保健省が定める伝染病を持っている場合
・子供が学校に行くことにより、困る人ができてしまう場合
・満14歳の誕生日を迎えていないにもかかわらず、文部省が定める小学校6年生の教育課程をすべて 修了している、またはそれに類する成績である場合。
中等教育
中等教育というと日本の中学校をイメージするかもしれませんが、タイの中等教育は日本の中学校と高等学校に相当します。前期3年と後期3年の合計6年間で、就学率は前期95%、後期は70%ほどです。中等教育の前期教育課程を終了すると、前期中等教育修了証がもらえます。中等教育の後期では日本の高等教育に相当する教育課程を受けますが、職業訓練校へ行く人もいます。
高等教育
高等教育は日本でいえば大学で行われる教育で、タイの大学やカレッジで行われます。進学率は日本ほど高くなく60%ほどです。大学やカレッジの入学資格として教育修了証や職業教育修了証が必要で、志望者には選抜試験が実施されます。
大学やカレッジには、以下のような教育課程が設置されています。
・準学士課程 2〜3年
・学士課程 分野により4〜6年
・修士課程 2年
・博士課程 2〜5年
それぞれの課程を修了すると対象の学位が授与されます。
タイでも偏差値はあり、タイの大学のランキングがあります。ランキングの上位は国立大学が多いのですが、私立大学でもランキングの高い大学はあります。
例えば、バンコク大学、アサンプション大学、タイ商工会議所大学はタイでは私立大学の御三家と言われていて有名です。特にアサンプション大学はタイの私立大学の中で一番優秀で偏差値が高く、大学ランキングで21位にランクされています。
タイの大学進学
UNESCOが152カ国の大学進学率について調査し統計を出したところ、2019年のタイの大学進学率はで49.3%、全体の67位でした。ちなみに日本の大学進学率は63.6%でした。
近隣のASEAN諸国の大学進学率は、以下のとおりです。
シンガポール88.9%
マレーシア43.1%
インドネシア36.3%
フィリピン35.5%
ベトナム28.6%
シンガポールには及びませんでしたが、タイは第2位でした。
タイでは満18歳で大学へ入学するのが一般的ですが、教育課程を早く終了させると飛び級ができます。そのため、大学を卒業する年齢は人それぞれで、日本とは異なります。
タイには200弱の大学があり、大学ランキングも存在します。毎年大学ランキングは発表されますが、タイで一番古い大学であるチュラロンコン大学がランキング1位です。日本でいえば東京大学になります。
チュラロンコン大学に次ぐランクにあるのが、医療系学部が強いマヒドン大学、地方の中核大学であるチェンマイ大学、前身が農業大学であるカセサート大学、前身がタイ南部の最古のプリンス・オブ・ソンクラー大学、会計学校学校であるタマサート大学などです。
タイの大学は2学期制を基本とし、1年間に50万円ほどの学費がかかります。また大学によっては1単位いくらというように、受講科目によって変わってくる大学もあります。
タイの大学2020年ランキング
タイの2020年の大学ランキングをご紹介します。日本と同じように国立大学がランキング上位を占めています。
ランキング | 大学名 |
1 | 国立 チュラロンコン大学(バンコク) |
2 | 国立 マヒドン大学(ナコーンパトム県) |
3 | 国立 チェンマイ大学(チェンマイ県) |
4 | 国立 カセサート大学(バンコク) |
5 | 国立 コーンケン大学(コーンケン県) |
6 | 国立 プリンスオブソンクラ大学(ハートヤイ郡) |
7 | 国立 スラナリー工科大学(ナコーンラーチャシーマー県) |
8 | 国立 キングモンクット工科大学 トンブリー校(バンコク) |
9 | 国立 タマサート大学(バンコク) |
10 | 公立 ナレスアン大学(ピッサヌローク県) |
11 | 国立 キングモンクット工科大学 ラッカバン校(バンコク) |
12 | 私立 アジア工科大学(パトゥムタニー県) |
13 | 国立 シーナカリンウィロート大学(バンコク) |
14 | 公立 ブラパー大学(チョンブリー県) |
15 | 国立 マハーサーラカーム大学(マハーサーラカーム県) |
16 | 国立 シラパコーン大学(バンコク) |
17 | 国立 メーファールアン大学(チエンラーイ県) |
18 | 国立 キングモンクット工科大学 ノースバンコク校(バンコク) |
19 | 私立 ランシット大学(パトゥムタニー県) |
20 | 私立 マハナコーン工科大学(バンコク) |
21 | 私立 アサンプション大学(バンコク) |
22 | 公立 スアンドゥシット大学(バンコク) |
23 | 公立 スワンスナンター ラーチャパット大学(バンコク) |
24 | 私立 バンコク大学(バンコク) |
25 | 国立 ラムカムヘン大学(バンコク) |
26 | 国立 メージョー大学(チェンマイ県) |
27 | 私立 スィーパトゥム大学(バンコク) |
28 | 国立 ナショナルインスティチュート ディベロップメント アドミニストレーション大学(バンコク) |
29 | 私立 ラジャマンガラ工科大学 タンヤブリー校(パトゥムタニー県) |
30 | 国立 ウボンラーチャターニー大学(ウボンラーチャターニー県) |
以下では、上位にランキングされている大学をご紹介します。
国立 マヒドン大学
1988年に設立されたタイ初の医療学校です。大学名は「タイ近代薬学の父」と言われているマヒドン王子の名前に由来しているそうです。医学部だけに限ればランキング1位のチュラロンコン大学よりも上と評価されています。薬学部は海外でも知られるほど有名です。
国立 チュラロンコン大学
1917年にタイで初めて設立された高等教育を受けられる学校です。タイの東京大学という位置づけで、優秀な学生が進学してきます。幼少期から勉強をしていないと入学するのが難しいため、裕福な家庭の生徒が多いのが特徴です。
国立 チェンマイ大学
1964年にタイ北部に初めて設立された地方大学です。タイ北部では一番ランクの高い大学であり、唯一の国立総合大学でもあります。
国立 カセサート大学
チュラロンコン大学、タマサート大学、マヒドン大学に続いて1943年に創立した国立大学です。カセサート大学は、タイ国内で最初に農業の高等教育機関として設立されました。2020年のタイの大学ランキング4位で、優秀な学生が集まる大学です。
学生数は約66000名で、タイで学生数が一番多い大学でもあります。
国立 コンケーン大学
1964年にタイ東北部で最初に設立されたされた大学です。地方・農村開発に貢献する人材育成を目的としています。タイ東北部で最も大きい総合大学で17学部と大学院があります。
タイへの語学留学
タイは大学以外にもいろいろな語学を学べる学校へ留学できます。タイなのでタイ語の学校しかないと思うかもしれませんが、英語やスペイン語、フランス語の語学学校もあるので、語学留学の選択の幅は広いと言えます。
タイへの語学留学の費用の目安
期間 |
費用の目安 |
1ヶ月 |
15~30万円 |
3ヶ月 |
30~70万円 |
半年 |
50~100万円 |
1年間 |
100~200万円 |
午前中は語学学校へ通い、午後からは自由に時間を使って観光を楽しむという人もいます。自分でプランを立てて、有意義な留学生活を送るのにタイはおすすめです。
移住の際はバンコク不動産へ
今回は、タイの学校体系やタイの大学ランキング、偏差値、語学留学、学費などの情報をお伝えしました。タイ・バンコクの大学への進学や語学留学が決まったら、タイで生活するための拠点を探さなくてはなりません。初めてタイで生活される方は、どうやってアパートを探せばいいかわからないでしょう。
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